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2005年 08月 23日
自分のプレゼンテーション
今日お会いした社会人(デザイナーというか,ディレクターというか)の方は,自己紹介を求められたときに何分ですか,と聞き返していた.長さによっていくつかヴァージョンがあり,それぞれに纏まったキーワードを与えているようである.
さて,アカデミックなものに限って,私の自己紹介.──現在は戦間期日本の文化論を視点として,1920年結成の分離派建築会を中心にテクスト分析しているが,これが本職としての研究対象になったのは高々昨年年頭.その前はC.S.パースを読んでアブダクションを考えていたし,その前の卒業論文では川俣正の制作過程を精査していた.その傍らで,工学系の研究に協力して芸大の授業にも参加した.──これらを一貫するキーワードなり関心なりを言うことができればよいのだが…….
分離派を対象にする前までは,明らかに創作の過程に惹かれていた.今でも惹かれるし,分離派ないしその対立陣営である「構造派」のテクスト分析には,私のこの関心が反映されている.しかしこうした読解を理論的な仕事として展開していくにあたって,この関心はなかなか作用しにくいようである.私に創造の経験があまりないのかも知れない.そのなかで,政治・社会的文脈に直接つなげるつもりはないものの,芸術運動の文脈や建築界の言説のマッピングなどが現在の直接の関心になっている.これは,関心の「転換」なのか,以前持っていた関心が一旦「背景化」して,今後たまに顔を出し続けることになるのかが,判らない.

by d_ama | 2005-08-23 01:45 | about (page/author)

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