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2007年 01月 17日
建築と体操
『建築家山田守作品集』末尾に自分の名前を発見.ああ,それで岩岡先生,僕にこの作品集を送付済みと勘違いなさっていたのかも.タイトルが微妙に間違っているけど…….正しくは『分離派建築会の成立──日本建築界の論考分析1888-1921』です.
同じ作品集で,京都タワーの応力外皮構造を体操で表現するキョウトタワケンの存在をはじめて知った.建築を体操というメディアで伝えるというやり方があったとは.建物を模したキャラクターは,探した限り「とっけ」「時計大臣」「テレビ父さん」「たわわちゃん」くらいか.通天閣や東京タワーは建物と似てないので除外.こうした「建物キャラ」に含まれる建物の擬人化から体操まではあと一歩のようで,実はなかなか困難.
人体と建築物との類比は五十嵐太郎『現代建築に関する16章』の7章のテーマだ(プラハのダンシング・ハウスとか建築少女らいととか)が,その最後に取り上げられているモビル・スーツは衣服を建築として考え,身体の拡張を図るもの.しかし建物の形をした着ぐるみで体操をするのは,発想の方向が逆のように思われる.「いくら揺れても シナラララー」と歌う「京都タワー体操」は,モノコック構造といううってつけの材料を見つけたわけだ.

ところでこの体操,京都タワーのアピールポイントとして,景観問題には触れない形で構造を先行させており,その上でタワーへの愛着が語られている.そこで語られない「景観」と愛着とが切り離されている点は,景観を考える上でも多少の材料にはなるのかも.

実は昨日,塾の生徒の「自己PRカード」(就職活動みたいだが,実際にそういう活動をミニチュアで行っている意識は,東京都教育委員会にもあるのだろう)の相談を受けていた.すると生徒が学校の保健委員か何かの活動で「風邪を予防する体操を考え出しました」と書いていたので,何じゃそれ,と突っ込んでいた.昨日の今日で「キョウトタワケン」を見つけたのは何か繋がっている感じ.

*「建築キャラ」で検索してみたら篠田真由美のミステリー小説のキャラクタばかり出てきた.「建築キャラ占い」というのもあって,僕は神代宗だって.髪は確かに白い部分あるけどね.職業的にも,似ていなくもない.あとゲームの中に「建築キャラ」が出てくるみたいだけど,そっち方面は僕分かりません.

「とっけ」の会社には「ムネオくんグッズ」「ドーチョくんグッズ」があるのを発見! 「ドーチョくん」を「建物キャラ」に含めていいものか,判定をお待ち下さい.

by d_ama | 2007-01-17 00:18 | cities/architecture

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