2008年 02月 12日
シラバスの「全面化」をめぐって,バーでお話. シラバスsyllabusとは,ギリシア語の「羊皮紙」「標題」のラテン語誤記ないし誤読に始まり,講義要目,判例集,ピオ9世による「近代謬説表」などを示してきた.ただ『ダ・ヴィンチ・コード』に出てきたのはシラバスじゃなくて,シラス(人物名)のはず. [Origin: 1650–60; < NL syllabus, syllabos, prob. a misreading (in mss. of Cicero) of Gk síttybās, acc. pl. of síttyba label for a papyrus roll]しかし日本では,ここに予測として書いたとおり,「シラバス」は文部科学省用語になってしまったらしい.つまり,文部科学省が大学設置基準改正を通じ,講義内容やその提示方法を,フォーマットに至るまでpositive(実定的に,と訳すべき?)な規定を及ぼそうとしているということ.それだけ大学がピンキリになったともいえるし,文部科学省が(誤解に基づいた)アメリカ型の教育を,ヨーロッパ型の教育が幅を利かせてきた日本の大学に植え付けたがっているとも言える.これに対し,東大は「自分たちの作っているのは講義要項であってシラバスではない」と,文部科学省への対抗を図っているらしい.以下は大学設置基準変更の要点. (1)教育研究上の目的の公表等:
by d_ama
| 2008-02-12 05:43
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