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2007年 12月 02日
鬼よ哄笑したまえ
咳はまだ出ているが,熱が下がったのでとりあえず復活.

ベッド上で,来年秋からの授業を構想,というか妄想した.何を教えるのか以前に,どう教えるのか(ex.塾みたいに「教え込む」のか,相手の興味を引き出すには?など)が問題.文学部哲学科という看板の下に集うタイプの私立大学学部生というのがあまりイメージできない(東大の,哲学専修と切り離された上での,美学専修であればイメージできるのだが……カントの三批判書に対応させた帝国大学の哲学/倫理学/美学という分け方が,今に至るまで制度的に限定を与え続けているわけだ).

とりあえず,手近なところで元国立N大学助教授・森博嗣氏の『大学の話をしましょうか』,哲学科出身の作家・諏訪哲史氏による『アサッテの人』(面白かったけど……ま,これは講義とは関係ないか)を読み,サイト「名古屋大学版ティーチングティップス」を見てみる.戸田山和久氏の文章だろうと思うが,親しみやすいし楽しいのだけどちょっと長いかも……と思ったのは『論理学をつくる』でも感じたこと.

理論に対する歴史的な負荷ないし限定を相対化するしかたを全面的に展開するならば,僕の研究の話をするのが適切かも知れないが,前提となる知識は教え込む必要があるのかどうか(マイナー,という自己認識ゆえの問い?).仮想的に論敵を作ってみて対決するという方法もあるかも知れない(たとえば『神殿か獄舎か』や『思想としての日本近代建築』).ただ,負けが濃厚な戦いをリング上で(教壇上で)展開するほどの度量をいきなり展開するのも,若手非常勤講師が初めてやる講義じゃないよなあ…….

by d_ama | 2007-12-02 17:03 | books / studies

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