人気ブログランキング | 話題のタグを見る
2005年 11月 02日
明治生命館に垂れ流される自分の声
今日は建築史家五十嵐太郎氏の談話を録りに明治生命館へ.設計者岡田信一郎はこれの完成を見ることなく没したそうです.様式建築の,一頂点かもしれません.しかも岡田信一郎,すでに建っていた曽根達蔵設計の旧館(三菱2号館)を潰してまで新館建設の規模を確保したというのですから,同時代の人にはもしかしたら蛮勇に見えたかもしれません(いま辰野金吾の東京駅を潰して新たな駅ビルを作るという話をしたら大騒ぎになるのは目に見えています.もっとも,今と当時とで,建築を文化財視する感覚には大きな違いがあるはずです).現在はその岡田の設計した建物がいわば旧館なのですが,その旧館ホールに付属したラウンジスペースでの録音でした.
……という話じゃなくて.その談話をICレコーダに収め,これから文字起こしの作業に入るのですが(とりあえず僕はその作業に入らないことにしていますが,何かあれば入るつもりです),その準備作業として談話の内容と音声ファイル中のカウンタ(時刻,といった方が分かりやすいかな)とを合わせたメモを作っていたのです.五十嵐氏の迫力ある声(マイクを胸ポケットに差していただいたので,迫力が出て当然なのですが)に比べ,時々挟まれる僕の声が,ふやけた麩菓子みたいな,あるいは重油みたいな,粘っこい感触で聞こえてきて,気持ちの良いものではありませんでした.いつも皆さん,こんな声聞いているんですね.すいません.もうちょっと歯切れのよい発声になりたいものです.改善できるのでしょうか.
もっと問題なのは,どうも僕の挟み込む話が,たぶんずれているんです.その場では適切な反応をしているつもりだったんですが……いつも皆さん,こんな会話に耐えているんですね.すいません.ああ,こういうのってどうすればいいんだろう.他人の話している文脈を推測する力,ですよね(そういえば,卒業論文の審査=修士課程入学審査の時,同様のことを言われました).

明治生命館については下記サイトが詳しいです.よく読ませてもらっているサイトです.
月刊 岡田信一郎

by d_ama | 2005-11-02 02:01 | miscellaneous

<< 国会図書館の謎      卵と牛乳の行方 >>